「緑茶夢」「おんなのこ物語」/ 森脇真末味 著
「のだめカンタービレ」や「BECK」「ピアノの森」など、
紙面から聞こえるハズのない音が、
流れ出てくるような感覚を受けるマンガは多々ありますが、
そのずーっとずーっと前に描かれた、
森脇真末味さんの「緑茶夢」「おんなのこ物語」は
その草分けではないかと思います。
この2作品からは、
ボーカルの声や曲を構成するそれぞれの楽器の音、
それを聞く観客のざわめきや息づかい、
熱気などが押し寄せて来ます。
それはたぶん登場人物が、
スゴク生身に近い感じがすることから来るのだと思います。
完璧でステキな少女マンガ的なキャラクターは
1人も存在せず、
弱かったり、偏ってたり、傲慢だったりと、
欠点が多いが何故か憎みきれないキャラクターたちが、
どっかその辺に居そうに感じるコトで、
そのキャラクターが奏でる音を想像できる→聞こえるようだ、
となるのではと思うのです。
ちょっと古いですが、
バンド話としても人間ドラマとしても秀逸で、
一読の価値ありです。
冬休みに久々に実家で読んだのですが、
初めて読んだ10代の頃とは
また違った面白さで読み返しました。
こういう風に思える、
年を経ても読むに耐えられる作品って「名作」だと思いませんか?
これは間違いなく、
いっぱいある「名作」の中の1つです!
緑茶夢(グリーンティードリーム)―スラン (小学館文庫)
おんなのこ物語(ストーリー) (1) (Chuko★comics)
おんなのこ物語(ストーリー) (2) (ハヤカワコミック文庫 (JA836))
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